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by koolseigo
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さらば「東京ジョーズ」、我が人生の母校3

前回に引き続き、東京ジョーズでの思い出を真実に基づいて綴りました。
いよいよ舞台裏に深く迫ります。

3. 喜びのタネをまこう
4. 般若心経
5. 3分間スピーチ
6. リーダー格までの道のり、そしてさらにその上




3. 喜びのタネをまこう

これはダスキンの経営理念の一つです。
私たちの仕事は喜びのタネをまくことである、ということを教えられました。
企業とは「人間が人間を幸福にするための組織」でなければならないとダスキンの創業者・鈴木清一氏は考えたそうです。
どんな苦しいことでも、つらい、損な仕事でも必ず最後には誰かに喜んでもらえる。だからそういう仕事を率先してやりましょう、喜びになるタネをまきましょう、というものです。
この経営理念は首尾一貫しているようで、ミスタードーナツやカフェ・デュモンドでも広く伝えられています。
そして以下のような「祈りの経営 ダスキン経営理念」を出勤前に必ず全員が読み上げます。

一日一日と今日こそは
あなたの人生が(私の人生が)
新しく生まれ変わるチャンスです

自分に対しては
損と得とあらば損の道をゆくこと

他人に対しては
喜びのタネまきをすること

我も他も(わたしもあなたも)
物心共に豊かになり(物も心も豊かになり)
生きがいのある世の中にすること

合掌

ありがとうございました

この「合掌」というのも特徴です。「合掌」に始まり、「合掌」に終わるのです。
正直、最初はびっくりしました。
なんかヤバいところに来ちゃったんじゃないかって。
でも働いているうちにその意味が分かるようになり、また聞き慣れてくるので違和感はなくなります。
我ながら良く覚えていたものだ、と思います。

4. 般若心経

これもジョーズで働いているうちに身に染みてしまったものの一つです。
これも読み上げられます。心を無にするってことのようですが、詳しいことは忘れてしまいました。
でも、やっぱり今でも唱えられます・・・・
まか~はんにゃ~はらみたあ~しんぎょ~ぅ
かーんじーざいぼーさつ・ぎょーじん、はんにゃー・はーらーみーたーじー・・・
これはもっと抵抗がありましたが、一つエピソードがあります。
実はこのお店の隣はビル火災になった「ホテル・ニュージャパン」の跡地。
今はプルデンシャルになっているようですが、当時はまだ買い手がなかなか付かず、空き地のままでした。
で、お店があるエイトワンビルの地下。
夜中1時過ぎ・・・あるスタッフがナイト(遅番)をやっていて、個室の一つ(確かスティーブ)で休憩を取っていたときにイキナリ金縛りにあいます。そして「しくしく」と誰かが泣くような声が・・・
そこでまったく普段は信仰心が無いにも関わらず、唯一唱えられるのは「般若心経」。
彼は必至で般若心経を唱え始めました。
するとどうでしょう、体の硬直がすーーっと消え、泣き声もしなくなったそうです。
本当のような、嘘のような。真実は分かりませんが、ちょっと怖いですね。

5. 3分間スピーチ

経営理念、般若心経に続き、出勤前の「お勤め」の一つ。
いろいろ伝達事項をブリーフィングした後に、そのときの司会からイキナリ「はい、あなた3分間スピーチ」と言われます。
名指しされた人は躊躇なく、ナンデモいいのでとにかくネタを見つけて話をします。
取り留めの無い話だったり、感動を呼ぶ話だったり、混乱を巻き起こす話だったり。
人の反感を買いそうなノロケ話が出てくることもあります。
しかしこれは社会人として生きていくために必要な訓練の一つだったと思います。
人に何かを伝えるという、コミュニケーションの練習です。
思えば私のプレゼンテーション能力の基礎は、接客やこれによって培われたのかもしれません。

6. リーダー格までの道のり、そしてさらにその上

バイトの中でもちょっとした出世のようなものがありました。
上の人に認めてもらえれば、推薦で昇進できるシステム。
なんてったって自給が上がるし、権限も広くなるのでやりがいがあります。
前回「黒タイ」までの道のりを書きましたが、それでも半人前。
一人前になるには「リーダー」と呼ばれる存在にならなければなりません。
見た目は何ら黒タイと変わりませんが(あっ、蟹バッジがもらえる!)、業務時間内の担当エリアにおいて統括を勤めます。
といえばカッコいいですが、要は後輩たちのフォローアップ。大変なときもあります。
テーブルを自分で5卓も6卓も回しながら、さらに他の人の面倒まで見るってこともザラです。
しかし経験と認知によって自給は1,200円以上になります。
さらにこのリーダーは厳しい条件の下、一生懸命働くことで「スーパー・リーダー(SL)」に昇格します。
SLになると、憧れの黒服(社員と同じ)を着られるようになります。
しかも名刺まで持てるので、接客のし甲斐もあります。
著名人や大手企業の方々と知り合いになるチャンスもあるわけですから、なかなか侮れません。
ここまでくると自給は1,600円以上になります。そして大イバリできます(笑)。
さらにさらにバイトの中で最高位の「スーパー・スーパー・リーダー(SSL。なんだか暗号化されそうな名前です)」というのがあります。
このクラスはほぼ社員と変わらない働きをするので基本的にフリーターの方が多く、学生には厳しいようでした。実際学生でこのクラスに昇格した人もいましたが、留年決定、とか結構キワドイようでした。
また商品知識は嫌でもつきます。商品にまつわる様々なエピソードが語れるようになると指名されることもあります。
しかしこのシステム、なかなか慣れてくるとやりがいを感じる上に利益も大きいので、個人的にはスキでした。

★「さらば「東京ジョーズ」、我が人生の母校4」へ続く★
by koolseigo | 2005-04-15 15:39 | 雑文雑記@NY
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